雨乞岳地図

南ア前衛、雨乞岳

 甲斐駒ヶ岳の北にある雨乞岳に行って来ました。

 雨乞岳はずっと前に、バイクで登りに行ったことがありました。登山口について靴を履き替えようとすると、荷台に括りつけてあったはずの登山靴がありません。甲府と鳥原を2往復したのに見つかりませんでした。高橋製の重登山靴でした。

 今回は友人の車に乗せて貰いました。

 石尊神社近くの登山口からしばらくは倒木の多い道です。溝状の道が山腹をゆるやかに巻いていて高度がはかどりません。途中、蓼科山が良く見える所がありました。1100mを越えたあたりから雪が出てきました。

 黒沢ノ頭手前の斜面が凍っていました。黒沢ノ頭は南側を巻いていきます。水晶薙分岐付近には雪の上に鹿や兎の踏み跡がたくさんありました。登山道のように見えるはっきりした獣道があって惑わされました。

 雨乞岳頂上直前は急登です。頂上には三等三角点。西側は樹木のため展望不良。わずかに北アルプス方面が切れ切れにのぞかれて、山の形から常念槍穂乗鞍がわかりました。東側は笹原で、八ヶ岳から奥秩父、富士、鳳凰山方面が見渡せます。木が邪魔になるため、頂上よりやや下で展望休憩しました。間近に聳える甲斐駒ヶ岳と順光で山襞がくっきりとわかる八ヶ岳が、ここからの展望の主眼でしょう(雨乞岳からのパノラマ)。

八ヶ岳 富士山
<八ヶ岳> <富士、左下は日向山>

 道がないはずの北東に伸びる稜線から猪猟の人たちが数人登って来ました。来た道を帰るつもりだったのに、これだけの人が来たならと、そちらへ下ることにしました。どこから登ってきたのか聞いておかなかったのが失敗でした。時々道を失いながら踏み跡を辿っていくと、西の方へ向っているようです。標高1600m付近で突然林道の終点に出ました。遥か下には釜無川の源流が見えています。向こう側は釜無山でしょう。車を置いた登山口の反対側に来てしまいました。

蓼科山〜八ヶ岳
<釜無川林道から蓼科山〜八ヶ岳>

 こんな所に来るつもりはなかったため地形図は持っていません。どこへ出るのかもわからずにアイスバーンになった林道をひたすら歩きました。八ヶ岳から蓼科山、霧ヶ峰がきれいでした。2時間ほど歩くと池の周りに建設中のバンガローが幾棟もあります。工事中の看板には「平久保自然公園」とありました。仕事帰りの軽トラックに乗せてもらって、真っ暗になる前に車を置いた石尊神社前に戻ることができました。

[データ]

【日 程】1995年2月11日(土)
【山域名】南アルプス前衛
【山 名】雨乞岳(2036.8m)
【天 候】快晴
【メンバー】友人H、私
【地形図】1:50,000「韮崎」「市野瀬」、帰りは「高遠」「八ヶ岳」が必要でした。
【資 料】『東京周辺の山』『続山梨のハイクコース』
【タイム】石尊神社前8:00→10:05丸山→10:30水晶薙分岐→12:40雨乞岳13:40→15:10林道終点→平久保自然公園付近17:10⇒(軽トラックに便乗)⇒17:25流川の橋→17:45石尊神社前 (実歩行時間8時間)

 鳥原からの往復が無難です。スパッツ必携。軽アイゼンもあった方がいいかもしれません。

Walstone

(1995/02/12記 Nifty-serve FYAMAP MES-6 #00856)