秋の富士山からの展望

富士山地図

 富士山に登ってきました。移動性高気圧におおわれるという予報だったので、超遠望を期待してのことです。深夜、車で五合目に向かっているときは素晴らしい星空でした。結果的には快晴にはならず、ねらっていたように全てが見えるというわけにはいきませんでした。それでも中部山岳はよく見えて『展望の山旅』の写真よりは良い状態でした。

 JAMBIRDさんからの情報により、富士吉田口のスバルラインは閉まっているとのことだったので、迷わず富士宮口に向かいました。

 七合目付近まで登ると明るくなってきて、伊豆の連山とその左に大島が見えました。九合五勺の小屋から大島は163.5度(偏角補正してない、読取り値、以下同じ)に見えていました。伊豆の連山の向こう174度にも島が見えました。三宅島でしょうか。駿河湾や相模湾の海岸線はわかりませんでした。

 山頂からの展望は白山岳が最も良いと思います(白山岳からのパノラマ)。JAMBIRDさんも書かれているように、南西から北東の山側が遮るもの無しですから。ここで望遠ズームの135mmあたりでパノラマ写真を撮りました。

 といった具合で最高とは言えない(600mmレンズの出番はありませんでした)までも、まずまずでした。今回の最遠望は白馬岳だったかと思います。

なお、白山岳の三角点は三等でした。剣ヶ峯が二等ですから当然でしょうね。

富士山頂のパノラマ
<富士山頂のパノラマ>

[データ]

【日 程】1995年9月28日(木)
【山 名】富士山(3775.6m)
【天 候】晴れ時々曇り
【メンバー】友人K、私
【地形図】1:50,000「富士山」「山中湖」
【資 料】『富士登山ハンドブック』(自由国民社)
【タイム】富士宮口新五合目2:25→3:25新七合目3:40→4:20七合目4:40→5:15八合目5:35→6:10九合目6:25→6:50九合五勺7:15→7:45富士宮口頂上→8:50白山岳10:35→11:05剣ヶ峯11:30→12:35宝永火口12:50→13:30富士宮口新五合目 (実歩行時間6時間40分)

 深夜新五合目で7℃。風が強烈。空気はそれほど冷たくはないけれど寒い。Tシャツの上に長袖シャツを2枚、ダウンベスト、さらにダブルヤッケを着込む。少し歩くと暑くなって、ダウンベストと長袖シャツ1枚を脱ぐ。7時半頃山頂付近で2.5℃。普通ならもっと低いでしょう。日中は風は弱まりました。

 友人Kはマウンテンバイク(MB)を背負って登る。MBでお鉢巡り。剣ヶ峯から五合目登山口までをほとんど乗ったまま走り下る。御殿場口下山道の砂走りや宝永火口の中を砂煙を立てて凄い速さで走る様は、見ていて怖くなりました。私は砂走りを走って下る。靴底の減りが激しい。捨てる寸前の靴を履いてきたのは正解でした。Kは所々で私を待っていなければ、30分くらいで下ってしまったでしょう。私もつられて1時間で1000mも下ってしまいました。Kはスキーで山頂から滑ったこともあるそうです。

剣ヶ峯とマウンテンバイク 山中湖
<富士山頂からマウンテンバイクで駆け降りる> <山頂から眺めた山中湖.山は左から、鹿留山、御正体山、大室山、蛭ヶ岳>

 五合目より上は紅葉していました。宝永火口のあたりが見頃でした。

 登り下りで擦れ違ったのは10人くらい。五合目には観光客が大勢いました。

 富士宮側の山小屋は新六合目の宝永山荘だけが開いていました。

 寝不足のためか、高山病の症状なのか、下り始めるころから頭痛がしました。頭痛は帰宅して翌朝になるまで続きました。

山頂の石を拾ってくるのを忘れた Walstone

(1995/10/02記 Nifty-serve FYAMAP MES-6 #02535)