親子三代で北岳2泊3日

北岳地図

 子連れ親連れで北岳に行ってきました。長男が小学校に入学した時から連れて行こうと思っていたのがようやくです。長男だけ連れて行くことを次男が許さなかったため、なかなか行くことができなかったのです。

 ばあちゃん(子どもたちの祖母)が行くことになって、体力的には不安があるものの、大人の目が二人あれば子ども二人を連れて行っても何とかなるだろうという判断です。まだ、三男がいるのですが、これは何とかごまかしました。

 登山の記録を長男の学校の自由研究にしてしまおうという魂胆もありました。完全に親の趣味(^^;)。

【日 程】1995年8月7〜9日
【山域名】南アルプス
【山 名】北岳(3192.4m)
【天 候】ずっと晴れ
【メンバー】長男(9歳、小4)、次男(7歳、小2)、ばあちゃん(子どもたちの祖母)、私
【地形図】1:50,000「韮崎」「市野瀬」
【タイム】
 第1日(実歩行時間3時間20分)
 自宅8:45⇒10:15広河原10:40→11:55休憩12:15→14:15大樺沢二俣14:45→15:15白根御池小屋
 第2日(実歩行時間4時間)
 御池小屋6:20→9:00小太郎尾根9:20ー>9:55北岳肩の小屋10:55→11:35北岳12:05→13:00肩の小屋
 第3日(実歩行時間4時間30分)
 肩の小屋6:30→7:50お花畑8:35→9:25大樺沢二俣10:15→11:50休憩12:40→13:43広河原⇒15:00芦安村役場前、山渓園

 前日のうちに甲府に来ていた大きいばあちゃんと一緒にタクシーで広河原へ。自宅から13,930円。

 大樺沢コースを登り始めてすぐ、大きな木が倒れているとか、木にキツツキの開けたアナがあるとか、写真を撮る。子どもと歩くと、ふだん見過ごしていることを感じられて面白い。

 歩いている途中で、長男が鼻血。長男は以前から鼻血が出やすい。山に来たせいではないと思う。小屋に泊った二晩とも鼻血を出す。

 二俣のわずかに残った雪渓で、ジャムをかけて、かき氷を食べる。一見きれいだけれど相当にゴミが入っているだろうからおかわりは無し。

 白根御池への道で、長男転落()。

 白根御池小屋は新しく立派になっていた。子ども達と鳳凰山のスケッチ。御池の周りの草むらに鳥が来てギシギシ(に似ている草)の実をついばんでいる。50 センチほどに近づいても逃げない。後で調べたらウソ(鳥の名前です)だった。夕食は十年一日のカレーライス。

 翌日、草すべりを登って肩の小屋を目指す。小太郎尾根の直前、お花畑の道で、池山尾根の上に富士が頭を出す。

富士 北岳
<池山尾根の上に富士> <北岳>

 昼前に肩の小屋着。宿泊の申し込みをして荷を置いてから北岳山頂へ。昼になるというのにガスが出ない。北アルプスなどの遠望はきかないものの仙丈や甲斐駒、間ノ岳、富士山はよく見える。

 念の為、次男を細引きでアンザイレンして下る。

 肩の小屋の二階は暑いので下で休む。好天続きで水が非常に不足していると聞き、100メートル下の水場へ。行列。岩の間から出ている水はわずかで、2リットルを汲むのに3〜4分かかる。テントの学生達が10リットルも汲んだりしたので、炎天下30分以上も待たされてしまった。小屋では夕方、一人1リットルだけ売る(100円)。絵が好きな次男は高山植物をスケッチ。ばあちゃんは小屋で昼寝。

 満月が近いため夕食後の星見は不適。午前3時過ぎに子ども達を起こす。月が沈んだ快晴の空に満天の星。子ども達は初めて見る星の多さに驚く。天の川。流れ星。(先日の八子ヶ峰でも星が良く見えていたのを、子ども達が寝入っていたので起こさなかったら、後で怒られたの何の。)

 朝食前に日の出を見る。

甲斐駒ヶ岳 お花畑
<肩ノ小屋付近から甲斐駒> <お花畑>

 最終日は下るだけ。二俣の雪渓で遊び、大樺沢の水場で遊ぶ。間に合わなかったと思ったバスが発車するところにちょうど到着。

 芦安村役場前で降りて、芦安村営の温泉「山渓園」にて入浴。大人550円、小人200円。空いている。

 3日間快晴で、子ども達の体調も良く、雪渓・沢の水で遊び、夜明け前の星と日の出が見られて、願ってもない山歩きでした。天気が良すぎて雷鳥の姿が見られなかったのが残念でした、というのは欲張りでしょうね。

Walstone

(1995/08/16記 Nifty-serve FYAMAP MES-6 #02067)


<註>
 大樺沢二俣から白根御池に向かう水平道で、小4の長男が道を踏み外しました。草付きの斜面を10メートルほど転がり落ちてしまいました。後ろから20人くらいのワンゲルの集団が迫ってきて、道を譲る広さもないためそのまま歩いていたところ、子どもが後ろを気にして足元がおろそかになったためです。幸いにもカスリ傷ですみましたが、一つ間違えば大事故でした。もっと注意すべきだったと反省すること大です。この夏は山頂付近で転落死の事故を聞いていたのでなおさらです。

(1995/08/11記 Nifty-serve FYAMAP MES-5 #00081 の一部)