身延線沿線:三石山(山梨県)

 富士川谷の小さな山、三石山(みついしやま)に行ってきました。身延線沿線の山は日帰りにはアプローチが長くて、駅からそのまま歩いて登れる山は多くはありません。三石山は身延駅から歩いて登れる手頃な山です。展望もまずまずでした。

 5万分の1地形図「身延」には、大崩集落から桑柄川沿いに三石山に至る道が破線で示されています。ところが、『続山梨のハイクコース』には「使用不能」とされて、集落北側の尾根のコースが紹介されています。同じ道を往復するのはつまらないので、地形図にある道を行ってみました。駄目なら引き返せばいいという気楽な気持ちです。

 途中まではワサビ田に通う踏み跡があったのですが、行程の半分くらいの所でなくなりました。倒木と転石で埋まった沢を登り、植林の斜面に出ました。幸い下薮は刈ってあり枯れてもいたので稜線にでることができました。山頂南西側の植林地から、富士見山や身延山の向こうに南アルプスが頭を覗かせています。南の方には、かすかに駿河湾の海岸が見えました。結局、この場所が本日最高の展望地で、今日のコース設定は正解でした。

南アルプス
<富士川の向こうに富士見山と南アルプス>

 林の中を山頂の神社に近づくと、上からじっと見下ろしている人がいました。こんな山にも登山者がいたのかと思いながら行くと、鉄砲をさげています。「道のない方でガサガサと音がするから見ていたら、赤いザックが見えた。」と言っていました。(神社に)お参りかと聞くので、山登りだと答えると、好きだねと少しばかり呆れたようにつぶやいていました。そういうおじさんは、20人ほどのグループの猪猟で、3時頃までずっとここで見張っているそうです。「お互い、好きじゃないとできませんね。」と言ってやりました(^_^;)。

 山頂は林の中で展望なし。帰りはガイドブックの道を辿りました。途中、富士見石という展望台があります。長者ヶ岳の左に富士。パラグライダーが幾つも浮かんでいました。

富士山
<間近に大きな富士山>

【日 程】1994年12月18日(日)
【山域名】身延線沿線
【山 名】三石山(1173m)
【天 候】快晴
【メンバー】単独
【地形図】1:50,000「身延」
【資 料】『続山梨のハイクコース』
【タイム】
 身延駅8:31→9:20大崩集落→11:10三石山11:30→11:55三石峠展望台12:25→13:50身延駅 実歩行時間4時間30分

身延饅頭を土産に買った Walstone

(1994/12/19記 Nifty-serve FYAMAP MES-6 #00604)