地形図

中宮温泉からゴマ平往復(白山に登れずの記)

 8月は、お盆の間も休まずに、週間天気予報を眺めながら夏休みをとるタイミングをみはからっていました。満を持して、ということで17日に出かけたのですが、雨の中を予定の四分の一の区間を歩いただけで一つの山にも登ることなく帰ってきてしまいました。まったく、今年の天気ときたら..。

※右の地図は、「山旅倶楽部」の日本地図「20万全国」をカシミール3Dで描画したものを改変して使用しています。

【日 程】2003年8月18日〜19日
【山 名】−
【山 域】両白山地
【天 候】雨
【同行者】なし
【地形図】1:50,000「白川村」
【タイム】
 第1日(実歩行時間7時間20分)
中宮温泉野営場6:35→7:20中宮道登山口→11:40シナノキ平避難小屋12:10→15:25ゴマ平避難小屋
 第2日(実歩行時間5時間10分)
ゴマ平避難小屋6:10→8:20シナノキ平避難小屋8:30→11:40中宮温泉

 天気の週間予報では、17日から晴れて、この週は好天が続き、とくに週半ば以降が良さそうということだった。天気の回復が多少遅れたとしても、白山の主稜線に出る頃には良い天気になるはず、という目論見で17日に甲府を出発した。

 山梨からだと白山は遠い。登山口までのアプローチに丸一日かかってしまう。

 登山開始地点の中宮温泉では、雨の中、無料の野営場にテントを張った。翌朝、テントの中でライトを点けると、テントの内側に蚊がびっしり。驚いて叩きまくり20匹ほどつぶすと手は血だらけになってしまった。不思議なことに、全然痒さを感じていなかったが、こんなに刺されていたのか。まだやっつけた以上の数の蚊がテントの中を飛び回っている。殺したのも含めて50匹くらいいたことになるか。近くに「ザゼンソウの池」という水たまりがあり、ここで湧いた蚊がベンチレータから入ってきたようだ。つぶしていてもきりがないので、急いで朝食をとって出発する。

<中宮温泉野営場> <中宮道登山口>

 中宮温泉の旅館を過ぎて15分ほど歩くと、中宮道登山口。急な階段上に工事用のモノレールが敷かれていて登山道を邪魔している。お盆休みのためか今日は工事は行なわれておらず、黙って通れる。

 最初は急な登りが続いたが、その後なだらかになり下りもあったりして、特に危険なところもなく歩きやすい。その代わり行程は長く、ゴマ平まで10km、白山までは登山口からちょうど20kmあって、2日がかりだ。中宮温泉野営場と白山山頂との標高差は2100mあまりもある。

 時々、西の方が明るくなったりして雨も小降りとなり、天気回復への期待を抱かせるが、また強い吹き降りが来る。若い女性の二人連れと単独行の若い女性が下りてくるのとすれ違う。「昨日からずっと雨だったでしょう。」(残念でしたね。私は明日から晴れてくるもんね。)と言う余裕がこの時にはあった。

 シナノキ平の避難小屋は古いが、わりあい奇麗。水場がないのが残念だ。

<シナノキ平避難小屋> <ゴマ平避難小屋>

 ブナの大木を眺めながら歩くと、ようやく今日の目的地のゴマ平避難小屋。小屋は改築されたばかりのようで新しく清潔。水場は三方岩岳方面への登山道を50mほど行ったところにある。この雨の中、もう下りてくる人も登ってくる人もなく、小屋は占有状態。荷物を広げてゆったりと過ごす。

 夜になっても雨はいっこうに弱くならない。翌朝のラジオでは、今までの予想に反して前線が動かず、雨はやまないだろうとの予報。今日はともかく、明日になっても晴れないのでは、吹きさらしになっているであろう稜線を歩く気はせず、撤退に決定。今から下ったのでは、中宮温泉発のバスには間に合わず、今日中に山梨まで帰ることはできない。日程に余裕はあるので、中宮温泉の旅館に泊まることにしよう。お盆を過ぎたから混んでいることはないだろう。

<ブナ林の中の登山道> <雨に煙るブナ> <ブナ林の中の登山道>

 結局、3泊もしながら、1つの山にも登れず帰ってきたのでした。悔しいので、当初の計画だけ書いておきます。

 第0日(雨のち曇り)  甲府⇒中宮温泉野営場(泊)
 第1日(曇りのち晴れ) 中宮温泉野営場→ゴマ平避難小屋(泊)
 第2日(曇り時々晴れ) ゴマ平避難小屋→お花松原→白山→白山室堂(泊)
 第3日(快晴)     白山室堂→白山山頂でパノラマを楽しむ→別山→三ノ峰避難小屋(泊)
 第4日(晴れ)     三ノ峰避難小屋→銚子ヶ岳→石徹白上在所⇒甲府へ

Walstone
(2003/08/21記 @nifty FYAMAP MES-6 #22850)