北アルプスの中では未踏だった大日岳・奥大日岳に行ってきました。話に聞いていたとおり、大日尾根はチングルマを始めとした花の宝庫でした。
※右の地図は国土地理院発行の20万分の1地勢図「高山」の一部を使用したものです。赤い線が歩いたルートです。
【日 程】2007年8月10日〜12日
【山域名】北アルプス
【山 名】立山、奥大日岳、大日岳
【天 候】晴れ
【同行者】なし
【地形図】1:50,000「立山」
【タイム】
第一日(8/10)
夜行の快速ムーンライト信州81号で信濃大町へ。扇沢には6時15分に着いたのに、黒部ダムに向かうトロリーバスの始発は7時30分。まだシャッターの開いていない切符売り場前の行列に並ぶ。トロリーバス、ケーブルカー、ロープウェイと乗り継いで室堂へ。立山はこれで3回目だが室堂に来たのは初めて。今回の主目的である奥大日岳と大日岳は室堂とあまり変わらない高さで、立山に登ってしまえば後はほとんど下りのルートに見える(と思ったが、歩いてみると意外にアップダウンがあった)。
立山カルデラの展望台に寄ってから、浄土山を経由して一ノ越へ下る。途中ライチョウを見かけたが、天気が良いためかハイマツの陰から出てこない。
雄山山頂は子供連れなどで賑わっている。せっかくなので、参拝料500円を払って山頂へ。黒部の谷を見下ろすと、ダムがよく見える。
<ライチョウ> | <立山雄山山頂> |
大汝山に来ると登山者がめっきり少なくなる。立山登山は室堂から一ノ越経由の往復がほとんどのようだ。立山最高峰の大汝山からは富士山や南アルプスまで見えるはずなのに、遠くは雲が湧いてしまって駄目。昨日から今日の午前中まで見えていたそうなのに残念。
今回は病み上がりでもあるし(一ヶ月前に一週間入院していた)膝痛の心配もあるため、荷を軽くして小屋泊まり。真砂岳直下の内蔵助山荘へ。夕食後、奥大日岳に笠雲が流れて、そこに夕日が当たり一瞬輝く。
<夕景1> | <夕景2・奥大日岳の笠雲> |
第二日(8/11)
快晴。朝の斜光線に後立山連峰が美しい。
<朝の真砂沢と後立山> | <鹿島槍と爺ヶ岳> |
<真砂沢源頭と内蔵助山荘> | <劒沢と劒岳> |
別山から360度のパノラマ撮影。針ノ木岳の右にあるはずの富士や南アルプスは雲に隠されて見えないのが残念。
<別山からのパノラマ(上:東側、下:西側)> |
劒御前山荘の前を通って、大日尾根へ。このあたりから花が多い。チングルマ、コバイケイソウ、ハクサンイチゲ、イワイチョウ。イワカガミも残っている。ところどころにタテヤマリンドウ、ウサギギク。奥大日岳へ登る斜面にはニッコウキスゲ、稜線上の雪どけ後の湿地にキヌガサソウとオオバキスミレ。
<コバイケイソウ> | <チングルマ> |
大日岳側から見る劒岳はすっきりとした三角形で、甲斐駒に似ている。
<チングルマ> | <奥大日岳稜線からの劒岳> |
土曜日とあって大日小屋は混んでいた。
第二日(8/12)
朝食は弁当にしてもらって、日の出前に大日岳へ。日の出は劒岳の肩から。遠くの水平線や山並みからの日の出ではないため、日の出の感動は少ない。赤牛岳の右肩に槍の穂先がのぞいていた。
<毛勝三山> | <大日岳からの赤牛岳・水晶岳と槍ヶ岳> |
大日小屋からの急な傾斜を下ると、大日平を前景にした鍬崎山が立派に見える。大日平山荘前で小憩して、大日平に敷かれた木道を下る。登ってくる人が多い。大日平の末端を過ぎると途端に急激な下り。このルートを登りにとるのは大変だと思う。
<大日平からの鍬崎山> | <称名滝> |
称名滝は落差日本一とあって迫力がある。近くまで車でこられるわりには、それほど賑わっておらず静か。
バスで富山電鉄立山駅へ。駅の周辺で風呂に入るつもりで電車の時間まで1時間の余裕をみて下山してきたのに、近くに入浴できる施設はないらしい。あてがはずれてしまって汗で気持ちも悪いまま、大糸線経由で甲府へ帰る。
Walstone
(2007/08/19記)