須玉町の薮山・笠無

地図

 「笠無(かさなし)」という薮山に登ってきました。須玉町で発行しているパンフレット「須玉町登山ガイドマップ」で知った山です。このガイドマップは昨年10月の五里山でも役に立ちました。

 国道141号を韮崎から清里に向かい、若神子で津金への地方道に入ります。津金では八ヶ岳が朝日に染まり始めていました。海岸寺峠から舗装された林道「比志−海岸寺線」を比志方面に進みます。最初の予定は、この林道の大尾根峠から「比志の塒(ひしのとや)」に登り笠無を通ってガイドマップの登山口に出るつもりでした。ところが、大尾根峠には比志の塒に行けるような踏み跡が見つかりません。しかたなく、ガイドマップの登山口から登ることにしました。

 ※右の地図は国土地理院発行の20万分の1地勢図「甲府」の一部を使用したものです。地図をクリックすると、新しい窓に5万分の1地形図を表示します。

【日 程】2005年11月26日(土)
【山 名】笠無(1475.7m)
【天 候】晴れ
【同行者】なし
【地形図】1:25,000「谷戸」
【タイム】笠無登山口7:40 → 8:50笠無 → 9:00見晴らし9:05 → 比志の塒に向かってから戻る → 9:55見晴らし10:05 → 10:15笠無 → 11:00登山口(実歩行時間2時間50分)

 林道脇の樹木に「←笠無登山口」という標識がある。付近には車を数台置けるスペースがある。ここから山道に入る。雑木林の葉は落ちていて明るく、GPSの感度も良さそう。途中に炭焼き窯の跡がある。尾根に取りついて急な登りになるあたりから踏み跡がはっきりしなくなる。白や赤のテープがところどころにあるもののルートはよくわからない。葉が落ちていて見通しはあるし、とにかく上を目指すことにして登る。

<笠無登山道入口(ここから左へ入る)> <炭焼き窯跡>

 騙されるような偽のピークもなく、急な分だけ早く山頂に着いた。三角点は三等にしては、標石の四方を取り囲む石があって立派なものだ。木立があって展望は邪魔される。木立越しに八ヶ岳や茅ヶ岳が覗かれる。笠無から見晴らし岩峰に向かう尾根はゆるやかで明るく気持ちの良い道だ。

<笠無山頂三等三角点> <笠無−見晴らし間の尾根道>

 急な尾根をひと登りすると松の生えた見晴らし岩峰に到着。こちらは、北側が開けていて八ヶ岳や金峰山が眺められる。特に八ヶ岳は両側に裾野をひろげて山梨県側からの眺めとしては代表的なものだろう。左の裾野の向こうに乗鞍岳が見えることを期待していたが霞んでいて守屋山がやっとわかる程度だった。南側は樹木に遮られてしまう。何とか茅ヶ岳がわかる。茅ヶ岳にほとんど重なるように富士山が見えるはずだということが帰ってからわかったが、その時は気づかなかった。富士山は見えていなかったようだ。

<見晴らしからの八ヶ岳> <山腹の白樺林>
<見晴らしから横尾山〜金峰山のパノラマ>

 見晴らしから南東方向に比志の塒が見える。比志の塒は、『甲斐の山旅・甲州百山』(実業之日本社)に山村正光さんが「地図上には山名もない、ルートもない、展望もない。」と書かれている山である。尾根道を南東に進んでみる。途中、右手に甲斐駒と仙丈、北岳など南アルプスの山々が覗かれる。最初は歩きやすかったが、ピークを一つ越えると岩場が出てくる。比志の塒からは林道へ下りる道もあるかどうかわからないので引き返すことにする。

 もと来た道を戻ると11時には車に着いた。帰りは明野の広域農道を通って、「ふるさと太陽館」の「茅の湯」に入る。昼には下山して温泉に入って帰るといういつものパターンであった。

Walstone
(2005/11/30記)