南アルプス深南部・不動岳今年のゴールデンウィークは、南アルプス深南部の中では展望の山と言われている不動岳に登ってきました。不動岳は、甲府からだと南アルプスのちょうど反対側になってアプローチが長く公共交通機関も不便なため、長く懸案になっていた山でした。その後、これも好展望で一等三角点の山として知られる鬼面山に登り、ついでに大鹿村の夕立神パノラマ公園に寄ってきました。結局、南アルプスの周りを糸魚川静岡構造線と中央構造線に沿って一周したことになりました。
【日 程】2010年05月1日(土)〜2日(日) ※以下、文中のカッコ付き数字(1)〜(24)は、5万分の1地形図中に印した数字の位置と、下の写真に対応しています。 早朝に車で静岡市の実家を出発して、天竜川沿いに北上し、戸中林道ゲートまで入る。ゲート前には、車が約15台。1台が三河ナンバーの他は、すべて浜松ナンバーだった(1)。 ゲートの所にある登山者ノートに記帳して、林道へ。500mごとに林道脇に距離表示がある(2)。谷奥に稜線が見えてくる。左端のピークが丸盆岳のようだ(3)。林道が枝沢を横切るごとに滝がある(4)。沢筋の新緑が美しい(5)。丸盆岳の稜線には残雪が見える(6)。黒法師岳登山口(7)を過ぎてしばらく進むと、林道が広くなり不動岳の登山口を示す杭が立っている(9)。西方、谷の下流には観音山の稜線が見える(8)。 林道から、ざれた斜面をジグザグに登り、作業用のモノレールと小屋が見えてきた所で(10)、登山道は右手に向きを変える。笹藪の急斜面を登っていくと(11)、下山途中の二人連れが休憩していた。笹が切れた斜面は、北岳の広河原から白根御池に向かう尾根道に似た雰囲気の急な登りだった(12)。南面がガレて丸盆岳方面の展望が良い場所で、犬を連れた単独行の下山者が休んでいた。登りで出会ったのは、この三人だけで、この後は翌日まで誰にも会わなかった。ゲート前に駐車していた車の人たちは、ほとんどが黒法師岳に行っているようだ。 標高1800m付近から残雪が出てきて、歩きにくくなった笹藪の斜面を登って鎌崩ノ頭へ。鎌崩ノ頭からは大無間山の右に富士が見える(13)。これから向かう不動岳と鹿ノ平の眺めも良く(14)、不動岳の左には光岳〜加加森山〜池口岳中ノ尾根山〜黒沢山と続く山並みが眺められる(15)。笹の中をいったん下って登り返すと鹿ノ平(16)。遠くから眺めると草原のように見えた鹿ノ平も笹藪で歩きにくい。鹿ノ平の一段上の樹林の中の小平地の雪上にテントを張る(17)。 時間があるのでカメラと非常食を持って不動岳山頂に登る(19)。山頂の北側は木が伸びていて期待していたほどの展望は得られない。樹間から大無間山と富士(20)、光岳と聖岳・上河内岳(21)がなんとか判別できた。南方は開けており、前黒法師岳から黒法師岳〜黒沢山のパノラマが広がっている。
この連休は天気予報のとおり天気の崩れる心配はなく、夜、テントから外を眺めると星空だった。 大無間山からの日の出を眺めてから(22)、もう一度、不動岳山頂を往復する。昨日よりも雲が出ていて展望は良くない。 帰りは、鎌崩ノ頭から鎌崩方面へ寄り道して鎌崩上部を眺める(23)。振り返ると、不動岳の左に上河内岳と笊ヶ岳・布引山が見えていた(24)。
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